大きな事故の修理(フレーム修正)
自動車事故によって車の骨格部分(フレーム)にダメージを負った場合には、フレーム修正機を用い、修復作業を行います。
たとえば、フロント部分の損傷の場合、ダメージの度合いによっては、外装部品だけではなく、ラジエター、クーラーコンデンサー等エンジンルーム内の部品を脱着または交換し、フレームに大きなダメージがある場合は、必要に応じてサスペンションやエンジン、トランスミッションまで脱着し、かなり大掛かりな修理を行うこともあります。
このような大ダメージを受けた事故損傷車両の修理も板金塗装工場の仕事です。
板金塗装工場でも、国土交通省地方陸運局の整備認証を有する工場が多く、国家資格を有する自動車整備士が分解整備を行います。
フレーム修正機に車体を水平に固定し、たとえば、10トンという強力なパワーの油圧装置を使い、ダメージを受けたフレームを前後左右、上下に引いたり押したりしながら修復します。
ダメージを受けたフレームは損傷の度合いに応じて、板金で修理したり、一部分だけカットして交換したり、またはそっくり交換したりして復元します。
フレーム修正作業は、一見粗っぽい作業に見えるかもしれませんが、最先端の修正設備を有する工場ともなると、自動車メーカーの指定や承認を得た高度なフレーム修正機を用い、3次元でのミリ単位の精密な修復を行うことができます。