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自動車保険の「弁護士費用特約」付帯のすすめ

 車の板金塗装のことで当社に来店されるお客様は、損傷の大小は別にして、車をぶつけてしまったか、ぶつけられてしまったかのどちらかの方々です。板金塗装工場を営む私は、日々様々な自動車事故と向き合っています。

 どんな状況で起きた事故であっても車の事故はお客様にとって大変ショックな出来事であり、多くの場合、保険料の値上がりなども含め少なからずお金の出費が生じてしまいます。

 自損事故や自分にも過失がある事故であれば、まだ気持ちの収めようもあるのですが、ご自身に全く非の無い事故なのに、相手がそれを認めない、または賠償に応じないといったケースでは、憤りの感情が伴うため気持ちの収集が付きにくくなってしまいます。相手にすべての落ち度があるのにそれを認めない、修理代を払わない、誠意が感じられない、なんと腹が立つことでしょう。

 「訴えてやる!!」という気持ちになるのが当然です。でも弁護士に依頼するとなると、自分は悪くないのに何十万というお金がかかってしまう。どうやって解決すればいいのか解らない。私はこういう腹立たしい状況におかれたお客様を沢山見てきました。

 こうした経験から、私はお客様から自動車保険についてアドバイスを求められると必ず、「弁護士費用等特約」を付帯しておくことをお勧めしています。この特約は保険の契約期間中でも日割りで付けることができます。保険料も月々140円程度と少額なのもおすすめする大きな理由です。

■「弁護士費用等特約」とは

 弁護士費用等特約は、保険会社が示談交渉を行うことができない、被保険者に過失が無い「もらい事故」の場合などに弁護士費用等や法律相談費用を補償してもらえる特約です。保険契約者のノンフリート等級には影響しませんので、この特約を使って弁護士費用などを補償してもらっても翌年のノンフリート等級は下がりません。

 ほとんどの保険会社は被保険者1名につき300万円までの弁護士費用等、10万円までの法律相談費用を補償しています。

■お客様に過失がないと保険会社は示談交渉ができない

 保険会社は「相手の方の被害」に対しては、保険金を支払う当事者として示談交渉をすることができますが、お客様の被害に対しては当事者にはならないので、弁護士法上、示談交渉ができません。

 つまり保険会社は、お客様自身にも多少は過失があるというケースでないと示談交渉ができないのです。したがって自分に非が無い事故の場合は、ご自身が加入している保険会社は示談交渉をしてくれませんので、自分で相手側と賠償について交渉しなくてはなりません。

 相手側が誠実に対応してくれれば円満に解決するのですが、全く非を認めない、賠償してくれないなどの場合には交渉は困難になってしまいます。

■ 「弁護士費用等特約」を使って解決した事例

 当社に板金塗装修理をご依頼してくださったお客様の身の上に実際に起こった出来事で、幸い、自動車保険に「弁護士費用等特約」を付けていたおかげで事件が解決できた事例を3例ご紹介します。

(1)片側2車線道路の左車線を走行していたお客様が道路工事による路面の段差に気付き、車の速度を緩めたところ、後方のバイクに追突された。

 明らかにお客様に非の無い被害事故であるが、バイクの運転手は自分の契約している保険会社に、「右車線を走行していたところ、前方の乗用車が進路妨害してきたので、避けきれずぶつかった」と虚偽の報告をした。

 そのためバイク側の保険会社は乗用車を運転していたお客様の過失を主張し、修理方針についても勝手な言い分を通そうとしてきたので、弁護士費用等特約を使って弁護士に交渉を委任した。訴訟となったが、最終的に納得のいく和解となった。

(2)青信号で交差点を横断中、信号無視の車に左後方を追突され、車のフレームにダメージがでるほどの大きな被害を受けた。お客様も同乗していた奥様も首を痛め、むちうち症となってしまった。

 相手側の保険会社は、全過失を認め車の修理代の全額は支払ったが、人身事故の示談では折り合いが付かず、また事故歴車となってしまった車の評価損、いわゆる「格落ち」分の支払いを拒否したので、お客様が加入している自動車保険の弁護士費用等特約を使って弁護士に交渉を委任し、最終的に円満に解決した。

(3)時間貸し駐車場を利用したところ、敷地内の路面の傾斜のせいで、お客様の車のバンパーの底が削れて傷付いてしまった。

 施設の整備に問題があったとして車の修理代を請求したが、駐車場の経営者からは支払いを拒絶され、また攻撃的な態度をとられたため、お客様が加入している弁護士費用特約を使って弁護士に交渉を委任した。

訴訟となったが最終的に和解となった。

 これらの事例はお客様にとってはとても腹立たしい出来事でしたが、ご自分の加入する自動車保険に弁護士費用等特約がついていたおかげで、金銭的な負担無く弁護士に交渉を委任し、納得のいく解決を図ることができました。

 被害を受けても加害者が損害を賠償してくれるとは限りません。月々わずか140円程度であれば自動車保険に「弁護士費用等特約」を付帯させておくことをお勧めします。